阪神の新入団選手発表会が5日、大阪市内のホテルで行われ、新人8選手がお披露目された。

 ドラフト2位の富士大・小野泰己投手(22)は「福原超え」を目指す。背番号が28に決定。今季限りで現役を引退した福原忍2軍育成コーチから引き継ぐことになった。それでも「プレッシャーがかかると思うんですけど、負けないように。28番が自分の番号になるようにがんばりたい」と息巻いた。

 最速152キロの直球を軸に、打者に真っ向勝負を挑む姿は、タテジマ一筋18年で通算83勝を積み上げた福原にどこか似ている。同じ背番号も与えられ、小野が設定した最初の挑戦は、福原が99年の新人年にマークした10勝超えだ。小野自身、福原の成績を「調べてきました」と意識するほど。「それくらいの覚悟を持ってやっていきたい」と先人が成し遂げた1年目2桁勝利に闘志を燃やした。

 今季は高山が獲得した新人王のタイトルに関しても「そこを狙っていきたい」と意欲をみなぎらせる。福原を超える10勝以上を達成すれば、勲章も現実味を帯びてくる。好きな映画は「ワイルドスピード」と語る快速右腕。プロでも速球押しの野性味あふれる投球で勝負する。【梶本長之】