中日荒木雅博内野手(39)が球界の未来のために「荒木部屋」を開設する。27日、地元熊本で日本プロ野球選手会と日本プロサッカー選手会が企画した復興支援イベントに参加した。

 「来るものは拒まず。21年もこの世界でやらせてもらって、恩返しのためにも、若い人たちに伝えるものを伝えていきたい」。来春の沖縄キャンプは2軍読谷でのスタートを志願した。開幕をより万全に迎えるために以前から考えていた。その上で、2軍で1カ月間をともにする後輩に門戸を開くことを決めた。

 例年のキャンプは、自分の課題を脇目もふらずコツコツこなす求道者ぶりが目立った。ただ、来年40歳になる野手最年長は自分の役割も分かっている。昨年もインフルエンザにかかりキャンプを2軍で過ごした。普段は交流がない若手との接点が増える。ドラフト3位石垣や5位の藤嶋ら高卒ルーキーにとっても貴重な機会になる。

 来年は残り39本に迫った2000安打イヤー。注目を浴びる1年になるが、個人だけでなくチームや球界にも視野を広げ、行動していく。集大成と位置づける22年目は「とにかく勝ちたい」と燃えている。