4位でも支持率74%! 年末恒例の「阪神ファンアンケート」で金本知憲監督(48)が厚い信任を得た。日刊スポーツは今月初旬からインターネットでファンの声を募り、過去最多の3649票が集まった。金本監督を「支持する」回答は2698票で支持率約74%。1年目はBクラスに終わったが、超変革のもと生え抜きの若手を芽吹かせた手腕に、虎党の期待は来季も二重丸だ。

 金本阪神1年目は首位広島に24・5ゲーム差をつけられ、チームは4年ぶりにCS進出を逃した。当然、昨年の同時期に95%あった支持率も大幅下落と思われた。だが、日刊阪神ファンアンケート史上、最多の3649票を集めた高い注目度の中、74%が「支持する」と回答。Bクラスの成績を考えれば驚異の支持率といえる。

 最大の要因は「超変革」を旗印に、長年課題だった若虎育成に手応えと期待を感じさせたことだろう。ドラフト1位高山を鍛え、高山も新人王を獲得するほど頑張った。育成から抜てきした原口は、4番も張ってシンデレラボーイに大変身。遊撃の北條も台頭。投手陣も2年間で2勝だった岩貞が10勝。新人青柳も4勝と若虎が飛躍した。

 アンケートでも「金本監督のブレない姿勢や強さに励まされ、スゴい男だと感心させられた」(兵庫県30代女性)など、称賛の声が相次いだ。「来季優勝に必要なことは?」の問いには、「続、超変革」(岩手県30代男性)、「超変革を拡大継続すること」(兵庫県60代女性)など、路線踏襲を支持する声が多かった。

 「来年のスローガンは『挑む』。本当の超変革はこれから」(大阪府10代男性)との激励や、「来季は優勝しなくていい。3年後の常勝軍団を目指して若手主体のチーム作りを推進して欲しい」(大阪府50代男性)と、中長期的なチーム作りを望む虎党も多かった。

 もちろん厳しい声も。「今年1番足りなかったのは勝ちに対する執念」(京都府30代男性)。「今季は?? な采配が多々あった。来シーズンはよろしく!」(埼玉県30代男性)。「リスクを感じてエンドランや盗塁など、積極的作戦を控えた後半の戦いは超変革以前と変わらないのでは? ワクワク感が減った」(岡山県50代男性)。

 全ては勝ってほしいと願うゆえの叱咤(しった)激励だ。徳島県の20代男性は「ファンは金本監督や矢野コーチをもっと信じて応援すべき。時間はかかりますが、必ず強いタイガースを作ってくれるはずです」と応援。2年目金本阪神はファンの熱い支持を受け、初Vを目指す。【松井清員】