北東北大学野球リーグ7連覇を狙う富士大(岩手)が11日、花巻市内の同校体育館で始動した。主将に就任したプロ注目の小林遼捕手(3年=仙台育英)は「7、8連覇がかかっているけど、そこは通過点。あくまで目標は大学日本一」と意気込んだ。6連覇中、1年秋から5度の優勝に貢献した強肩巧打の小林が常勝軍団をけん引する。

 西武多和田、阪神に2位指名された小野の剛球を受けて、成長してきた。豊田圭史監督(32)は「ボールを止める、投げる技術、配球、すべてにおいて信頼している」と太鼓判を押す。小野を始め、右の守護神・西村拓真、右下手投げの和田悠佑の主力4年生トリオが卒業するため、小林のリードが重要になる。「投手陣が若くなる。リードで助けてあげたい。去年より自分が頑張らないと」と目を光らせた。

 同大は目下、4年連続でプロ入り選手を輩出している。好リードと強肩に加え、左打ちのシュアな打撃が光る。今春は5番を任される予定だ。「自分も続きたい。絶対にプロになる。日本一になれば可能性も広がる」。仙台育英の同期ソフトバンク上林の後を追って、日本一を手土産にプロの世界に殴り込みをかける。