中日の4年目鈴木翔太投手(21)が活躍し、ざこば師匠を球場に招待する。20日、ナゴヤ球場で汗を流した。10日間の自主トレを行ったオーストラリアでは、知り合いの紹介で落語家桂ざこばと初対面。3度食事をともにした。未勝利の13年ドラフト1位右腕は「試合を見に行きたいと言ってもらったので頑張りたい」と表情を引き締めた。

 上方落語の重鎮からの言葉を糧にする。すしなどを食べながら「大阪に来たら食事に行こうか」と誘われたという。オーストラリア自主トレの最終日の18日には、球場に来て鈴木のブルペン投球も視察。短い期間だったが、交流を深めた。2軍戦でも行く機会がある大阪の地。しかし、背水の思いで4年目に臨む鈴木が目指すのは、甲子園球場や京セラドーム大阪だ。

 19日に帰国したが、まさに野球漬けの毎日だった。10日間のうち、休日は1日のみ。朝6時からサーフィンを楽しむ人たちを横目に砂浜でランニング。終われば球場に移動し練習。さらにジムでのトレーニングを行い、終わるのは午後4時ごろだった。すでにブルペンも4度入っている。

 日に焼けた鈴木は「環境を変えて野球に集中できた。(球が)指にしっかりかかっている。自分でもいい感触」と笑顔。活躍を楽しみにしてくれている師匠のためにも、1軍のマウンドで投げている姿を見せる。【宮崎えり子】