西武栗山が主将卒業の新シーズンへ、2・1照準のハイペース調整で臨む。午後3時。吹きすさぶ寒風を避け、若手すらいなくなった西武第2球場に、ランニングシューズを履いて登場。「本当は球場の外まで走りに行きたいんですが、上本さんがダメというんで」と笑うと上本、永江とともに30分ほど黙々と走った。

 球場入りしたのは午前9時30分過ぎ。トレーニング、キャッチボール、打撃練習などで精力的に汗をかき、いったんロッカールームに引き揚げたが、さらに居残りの走り込みまで行った。「今年は走っています。例年なら開幕で体が動くようにと調整しますが、今年はキャンプ初日にしっかり動けるようにやっています」と明かした。

 辻監督からは「とにかくしっかり走ってきてくれ」と求められる。「そう言ってもらえて、やりがいもある。監督が代わり、一からのレギュラー争い。危機感とは違うけど、新鮮で楽しみ」。FA権を行使した上で残留し「生涯西武」を宣言したが、安住を求めるわけではない。一選手としてモチベーション高く走る姿で周囲を引っ張り、3年連続Bクラスのチームを優勝争いに導く。【塩畑大輔】