ロッテ涌井秀章投手(30)が球団と複数年契約で合意したことが23日、分かった。13年オフに西武からFA(フリーエージェント)移籍した際に結んだ3年契約が昨季で終了。順調にいけば、今季中に海外移籍も可能となるFA権を再取得するため、球団は再び複数年契約を用意。権利再取得後もロッテでプレーして欲しい意思を伝えていた。この日までに下交渉で合意に至った。涌井は明日25日、球団と正式に契約更改交渉を行い、サインする。

 移籍後の3年間、先発ローテを守り続け、計33勝。絶対的エースとして、チームを引っ張ってきた。野手も含めた若手に積極的にアドバイスを送るなど、単なる戦力以上の存在となっている。3年契約が終了した際、球団幹部は「涌井が抜けると戦力構想が変わる。複数年は当然、候補となる」と、交渉に全力を尽くす方針を示していた。昨季推定年俸2億2000万円からの増額は確実だ。

 複数年契約を結び直すため、少なくとも18年シーズンまではロッテでプレーする。主砲のデスパイネが退団し、攻撃力低下が懸念されているだけに、エースの決断はチームの士気を高めることになりそうだ。