15年ドラフト1位のソフトバンク高橋純平投手(19)が、5日に始まる若手の打撃投手登板の1番手に名乗りをあげた。佐藤投手コーチが「若い順で調子のいいやつから投げさせる」と明言する打撃投手のマウンドは、A組最年少右腕にとってキャンプ地では初。侍戦士でもある内川、松田ら主力を相手に、自信のある直球を投げ込み、開幕1軍への第1関門を突破する。

 注目の若手は正義さんだけじゃない! そんな心の叫びが聞こえてきそうだ。高卒2年目のドラフト1位右腕高橋が、5日から始まる打撃投手登板で、チームの主軸を担う侍コンビを封じ込める。

 5日には若手4人が登板予定で、笠原、高橋、松本らが候補。現時点では未定で、首脳陣が4日までのブルペンの調子などを見て決めるが、高橋は先陣を切ることを志願した。

 「去年の秋から(調子を)落としていないし、何事も早く経験したい。早くチャンスをもらいたい。ストライクゾーンに投げた球で打球がどんな反応をするのか。直球で簡単に抑えられる投手が理想。それを追求したい」

 対戦したい打者を聞かれると、迷わず内川と松田の名前を挙げた。「ホークスの1軍は相当なレベル。内川さん、松田さんクラスはえぐいと思うので、直球でストライクを投げてどれだけ抑えられるかですね」。昨年5月に筑後の室内で打撃投手を務めた際の相手だった明石にも投げたいといい「前回と(自分の球が)どう変わったかが分かる」と、自信をのぞかせた。

 アクシデントも何のその。投内連係の練習時にイレギュラーしたボールが左目上を直撃した。「野球人生の中で初めてボールが顔に当たりました」。腫れた患部を揺らさないよう、ランニングメニューを回避。リタイア1号となりかけたが「明日からは普通にやります。打撃投手もできます」と軽症を強調した。

 昨秋のキャンプで矯正した新フォームで主力相手にキレのいい直球を投げ込み、首脳陣に存在を力強くアピール。それが、開幕1軍への第1歩となる。【福岡吉央】