2000安打に39本に迫る中日荒木雅博内野手(39)が3月4日のオープン戦ロッテ戦(ナゴヤドーム)から1軍に合流する。2軍読谷キャンプを打ち上げた27日、1カ月を振り返り「いいキャンプを過ごすことができた。今の段階で100%の状態。3月の内に投手との感覚を詰めていきたい」。今年40歳を迎えるベテランが大記録に向けギアを入れる。

 今キャンプは2軍調整を志願した。「若い子たちに引っ張られた感もある。中堅の谷、(野本)圭、工藤ちゃんあたりもいい雰囲気でね」と若手、中堅に交ざり汗を流した。自分の体と向き合い、その日の状態に合わせて練習メニューを組んでいった。「思いのままにやった」。とことん追い込むときもあった。

 沖縄では実戦に4試合出場した。10打数2安打と快音も響いた。「この時期に練習試合にこんなに出たのも珍しい」と順調な仕上がりがうかがえる。森監督は打線のポイントに「大島はある程度の経験と実績で1、2番というのは考えられる。荒木も(1軍に)合流したりする。平田が1人減っているし、決定というというところが数少ない。誰が入ってくるのか楽しみになっている」と荒木の名前を挙げていた。「走塁革命」を掲げる今季のチームにとってもキーとなる存在だ。

 3月4日はナゴヤドームの新たな大型ビジョン「106(イチマルロク)ビジョン」もお披露目。どでかく荒木が映し出されるかもしれない。偉業を目前にした野手最年長が開幕へ、加速する。【宮崎えり子】