楽天辛島航投手(26)が2月28日、新投球スタイルでソフトバンク打線を封じ込めた。みやざきベースボールゲームズ(アイビー)の初戦に先発。3回を1安打無四球で無失点に抑えた。最速は143キロで4奪三振。「良かったと思う。真っすぐもしっかりコースに投げられて、球の強さが出ていた。変化球もある程度コントロールできて腕も振れた。三振はたまたま」と手応えをつかんだ。

 辛島がイメージチェンジした。「スライダーを多めに投げようと決めていた。結果として打ち取れた」。4三振のうち2つの決め球がスライダー。右打者にもスライダーを投げ込むという新境地を開いた。

 相手のソフトバンクから新加入した、ベテラン捕手の助言があった。「細川さんと話していて、右打者がチェンジアップに慣れていると。僕=チェンジアップとなっていたので『スライダーを入れてみるといいよ』と言われた。実戦でやってみようと思った」。効果はてきめんで、3つの見逃し三振はすべて右打者からだった。

 先発ローテーション入りが確定しているのは則本、岸の2人だけだ。「自分より年下で結果を残している選手に負けないように、ローテーションに入る気持ちをしっかり持ってやりたい」。22歳の森、20歳の安楽の好投を発奮材料とし、9年目の左腕が好投した。【斎藤直樹】