楽天安楽が開幕ローテーション入りに前進した。1日、韓国・ハンファとの練習試合に先発し、4回を2安打無失点。試合直前の降雨で開始が急きょ20分遅れ、調子も万全ではない中での無失点投球に成長を見せた。

 初回は安打や四球を許したが、2回以降は初球にカーブでカウントを稼ぐなど、ストライク先行で主導権を握った。最速147キロながら三振は1つだけだが2回以降は打者10人で3イニングを切り抜けた。「いい調子で投げられることは少ない。悪い調子でも試合をつくりたい」と話した。

 今季ソフトバンクから移籍した細川から、貴重な助言を受けた。西武時代からバッテリーを組んでいた松坂流の修正法。「バランスが悪い時、試合での修正ポイントを持っている。(イニング間の投球練習で)5球のうち3球カーブを投げていたと。僕もカーブはいいフォームで投げられる。4球でも投げたい」。甲子園の新旧怪物が、細川を介してつながった。

 梨田監督からは開幕ローテ入りを期待された。「ゼロで抑えたのは評価できる。ピッチングが大人になった。成長したね」。3年目の20歳が一皮むけ、開花の年となるか。【斎藤直樹】