ソフトバンク正捕手争いが第2幕を迎える。現在、開幕マスク争いをリードしているのが7年目の甲斐だ。若手4人だったA組から栗原、張本が降格。4日のオープン戦、ヤクルト戦(鹿児島)から鶴岡、高谷のベテラン2人が合流する。昨年開幕マスクの斐紹と4人での争いとなる。

 このキャンプで首脳陣の評価を上げた。達川ヘッドコーチは「(甲斐)拓也はキャッチングと肩がよくなった。それが一番」とほめる。鉄砲肩を評価され10年育成ドラフト6位で入団。「このキャンプではスローイングの練習を多めにしました」。自慢の強肩に正確性も加わってきた。

 2月26日にはキャンプ地を訪問した谷繁元信氏(日刊スポーツ評論家)が「62番(甲斐)が一番いい」と高評価。歴代最多3021試合に出場した谷繁氏から「太ももの前側ばかり筋肉が付いている。シーズン通して守るにはももの裏側の筋肉を鍛えなさい」とアドバイスももらった。

 170センチと小柄ながらガッツがある。「育成6位と指名順も低いし、身長も低い。そんな選手でもできるんだというところを見せたい。開幕から1年間1軍でやる。先輩方が来ても、自分が出るんだと引っ張っていきたい」。オープン戦でも結果を残し開幕スタメンを勝ち取る。【石橋隆雄】