開幕1軍内定だ! ヤクルトのドラフト2位、星知弥投手(22=明大)が、元侍斬りで評価を上げた。4日、ソフトバンク戦の6回から2番手でオープン戦初登板。先頭の柳田を148キロの直球で右飛に抑えると、中村晃からは149キロの直球で空振り三振を奪った。最速は151キロをマークし、2回1安打3奪三振。真中満監督(46)からは、開幕1軍レベルだと認められた。

 星のストレートが、柳田のフルスイングに勝った。プロ1球目は149キロの直球。「真っすぐで押すのが僕のピッチング」と、2球目も真っ向勝負を挑んだ。真ん中高めの148キロをフルスイングで打ち返されたが、打球は力なく右翼方向へ上がった。

 見せ場は終わらなかった。4番吉村は148キロの直球で投ゴロ。5番の中村晃には150キロ台を連発し、この日最速の151キロをマークした。空振りの少ない好打者から初三振を奪うと、7回には高めの直球で2つの空振り三振を奪った。星は「真っすぐで空振りを取れたのは良かった」と自己評価。真中監督からも「相手の主軸と互角に戦ったし、内容のある投球だった。開幕1軍は十分にある」と絶賛された。

 早くも2度目の「トリプルスリー男斬り」だ。昨年11月の「明治神宮外苑創建90周年記念試合」では、東京6大学リーグ選抜の一員としてヤクルトと対戦。山田を147キロの直球で空振り三振に抑えた。プロ初の対戦相手となった柳田も、直球でねじ伏せた。「まだフォークが不満。今日は50点」と自己採点は厳しかったが、柳田も「真っすぐは速くて強い」と脱帽。手薄だった中継ぎ、抑え候補の衝撃デビューに、ファンも大きな拍手でたたえた。

 マウンドに上がる前から球場を盛り上げる。登場曲は「覚えてもらいやすくて、ファンの方も一緒に歌える曲がいい」。有力候補に挙げているのが、昨年大ブレークした星野源の「恋」だ。「サビの部分だけなら、僕も『恋ダンス』を踊れます。きっと盛り上がりますよね」。星は声援をパワーの源にして、マウンドで輝きを放つ。【鹿野雄太】