ロッテの新人右腕が開幕1軍に近づいた。ドラフト5位有吉優樹投手(26=九州三菱自動車)が4点リードの7回に3番手で登板。初めての本拠地も「応援が後押しになりました」と動じなかった。巨人先頭マギーを落差のあるツーシームで空振り三振。村田は一ゴロ。2死から味方の失策で走者を背負ったが、続く岡本を3球で追い込み、外低めのスライダーで空を切らせた。「今日は球に力があったと思います。ブルペンでの投球が、そのまま出せました」と明るく話した。

 右の中継ぎとして、田中靖、東條らと枠を争うが、開幕1軍が見えつつある。実戦初登板だった2月の紅白戦こそ失点したが、その後の対外試合は6試合連続無失点。制球が良く、大崩れしないのが強みだ。伊東監督が「使い勝手が良い。ルーキーとして十分な働き」と評価すれば、英二投手コーチも「十分戦力。(開幕1軍は)このまま頑張れば」と期待した。

 有吉本人は「(開幕1軍は)まだまだ、考えられません。目の前のことだけ」。試行錯誤している。社会人までは先発が持ち場。プロで中継ぎとなり、先輩投手たちの助言も受けながら、自分に合ったブルペンでの準備方法を探っている。この日は1回肩をつくり、登板を告げられてから再びつくってみた。「いろいろ試してみます。毎日必死です」。千葉出身で、大学までは千葉でプレーした。古里に戻り、新たな道をつかもうとしている。【古川真弥】