2年目の「山田2世」が、将来のチームを背負う存在になる。山田そっくりの構えから繰り出される豪快なフルスイングで、3月上旬までオープン戦で先発起用された。目標の開幕1軍は逃したが「課題が多く見つかった。落ち込むことなくやるしかない」。前向きな言葉どおり、イースタン・リーグでは3試合で3本塁打、打率4割6分2厘(26日現在)と大当たりだ。

 スターの資質を持っている。昨季はDeNA三浦大輔氏の引退試合で、セ・リーグでは高卒新人56年ぶりの初打席初本塁打。今季は沖縄・浦添の1軍キャンプに抜てきされ、2月13日のチーム初実戦で初本塁打を放った。杉村打撃コーチは「山田の2年目や池山の19歳の頃より飛ばす。ホームランバッターの打球」と素質を高く評価する。

 キャンプでは誰よりも練習した。居残りで山田が取り組んでいるものと同じティー打撃や、映像を撮影しながらの守備練習など2軍では味わえない経験を積んだ。「いろいろ練習できて、本当に充実していた」。一流投手を打ち砕く力をつけ、1軍に戻ってくる。【ヤクルト担当 鹿野雄太】