ラミちゃん流マシンガン打線がさく裂したDeNAが、今季初勝利を収めた。1回に筒香嘉智外野手(25)の先制適時打で勢いに乗った打線は6回に爆発。長打力のある梶谷隆幸外野手(28)を、2番に置く攻撃的打線が機能して一挙4点を奪い6-1でヤクルトに快勝した。就任2年目のアレックス・ラミレス監督(42)が目指す長打と小技を織り交ぜた打線が躍動。19年ぶりの優勝へ、開幕2戦目でスタートを切った。

 9人が9通りの仕事を果たし、DeNAの新マシンガン打線がつながった。6回2死一、二塁。2番梶谷が右翼線へ運んだ、この日3本目となる二塁打は2点適時打となった。「打つことに積極的にいった」と、持ち前の長打力を発揮。2番に起用したラミレス監督は「梶谷はスイングがいいから初回から投手にプレッシャーをかけられたと思う」と、大きな今季初勝利に不敵な笑みを浮かべた。

 梶谷までの流れるような打線が、今季のDeNAに爆発力を生み出す。6回の先頭打者5番シリアコが初安打で出塁すると、ベテラン田中浩がバスターで続き倉本が犠打で2人を送った。続く戸柱の一ゴロの間に1人生還。代打のルーキー佐野が無理せず四球を選ぶと、若きリードオフマンの桑原がタイムリーを放ち、梶谷までつなげた。小技と長打を織り交ぜた攻撃に同監督は「ああいう形が我々のやるべき形」と確かな手応えをつかんだ。

 この日、1回に先制適時打の4番筒香と、3回に追加点となるタイムリーを放った3番ロペスの前に、梶谷を置く攻撃的打線を開幕2試合で起用。昨季の梶谷は3番が最多の47試合。6番21試合、1番16試合、7番9試合に続き、2番は8試合だった。「2番梶谷」の理由を同監督は「早い回で得点を取れる。2番梶谷にバントはない。打って3番4番につなげられる」と言った。

 現役時代、打撃個人タイトル10個取ったスラッガー。だが、その裏には球場までの電車移動中に、新聞の記録を頭にたたき込んで試合に臨んでいたデータマンの顔を持つ策士でもある。「うまく点が入ってよかった」。2年目のラミちゃんは、ひと味もふた味も違う。【栗田成芳】