みちのく大学野球が、ついに開幕! 仙台6大学、南東北大学が8日、北東北大学が22日から始まる。各リーグの優勝チームに与えられる全日本大学野球選手権大会(6月5日から7日間、神宮球場)の出場切符をかけて、火花を散らす。

 南東北大学の石巻専修大(宮城)の2年生エース・菅野一樹投手(聖和学園)が雪辱する。昨秋は4勝を挙げたが、先発を任された福島大とのプレーオフでKO負けし、優勝を逃した。「いつものリーグとは雰囲気が違った。この春は優勝して、全国に出たい」。最速145キロの直球を武器に悲願の優勝を狙う。

 「世那を倒した男」だ。15年夏の甲子園で準優勝した仙台育英(宮城)の佐藤世那投手(19=オリックス)と同学年の菅野は、高2秋の地区大会で仙台育英を撃破している。高3夏は仙台育英と対戦する前に、2回戦でまさかの敗退を喫した。「1度勝てたのは自信になったけど、もう昔の話」。最後の夏が不完全燃焼に終わり、引退後も練習に参加し、走り込むなど大学野球に備えた。入学1年目から計8勝を挙げた菅野は「通算30勝して、プロでやりたい」と自信を見せた。

 ◆南東北大学展望 本命の東日本国際大(福島)は4季連続ベストナインの絶対的エース船迫(ふなばさま)大雅(3年=聖光学院)と最速146キロ左腕の有馬昌宏(3年=青森北)の2枚看板が盤石。昨秋のプレーオフで優勝を逃した石巻専修大はエース菅野のフル回転が大前提となる。昨秋優勝の福島大は「4番捕手」で攻守にチームをけん引した益子弦(現日本製紙石巻)の穴を埋められるか。