日本ハム大谷翔平投手(22)が10日、発熱があったため都内の病院で診察を受けた結果、インフルエンザB型と診断された。千葉・鎌ケ谷の勇翔寮に帰る予定が変更され、数日は都内のホテルで隔離されることになった。

 次々に災難が降りかかる。右足首に不安を抱えながら出場を続けた中で、左太もも裏の肉離れを発症したのが8日のオリックス戦。その日の夜から体調も優れなかったという。球団関係者によれば、負傷した左太もも裏も熱を持っていたことから、その影響で発熱した可能性も考えたようだが、週明けのこの日になっても体調が回復しなかったため、診察を受けた。

 前日9日に登録を抹消されたばかり。追い打ちをかけるような事態となったが、数日間静養を余儀なくされることは、“練習の虫”大谷にとっては好都合とも受け止められる。

 負傷した時点で、福島チーフトレーナーは「数日は何もできない」と話しており、インフルエンザによる休養が、復帰へ向けてマイナスに働くことはなさそう。この日は都内のチームドクターに左太もも裏の診察も受けており、球団関係者は「(所見は)変わらなかったようです」。実戦復帰までの見通しが6週間程度というのには変わりがない。

 今後は熱が下がって2日後までは静養し、その後、鎌ケ谷でリハビリ生活に入る。日本でのラストイヤーとなるかもしれないプロ5年目は、波乱に満ちたスタートになっている。度重なるアクシデントも、結果的には精神面の鍛錬になる。目標とする世界一のプレーヤーになるために、野球の神様が与えてくれた試練を乗り越えてみせる。【本間翼】