今年42歳を迎える男が、偉業を達成した。楽天松井稼頭央外野手(41)が、ソフトバンク5回戦(ヤフオクドーム)の6回に、今季1号を放った。史上100人目となる国内通算200本塁打。スイッチヒッターでは史上2人目の快挙となった。チームも5本塁打を含む先発全員の15安打11得点で快勝し、首位を快走した。

 松井稼は、国内通算200本塁打のプレートを両手で掲げた。後ろを振り返ると、思わず噴き出した。笑顔の今江の姿が映った。PL学園の後輩から花束を受け取ると、恥ずかしさを隠すように小走りにベンチへ向かった。

 松井稼 200号は本当に忘れていました(笑い)。プロに入ってから、こんなにも打てると思っていなかった。ホームランバッターではないですし、自分には一番縁のないものだと思っていました。チームの皆さん、家族、そしてファンの皆さんに感謝ですね。

 節目の1発は、この日初めての左打席で生まれた。6点リードの6回1死走者なし。ソフトバンク2番手・右の加治屋との対戦。カウント1-2から4球目、外寄り143キロ直球を引きつけた。セ・リーグを代表するスラッガー、DeNA筒香をほうふつとさせる逆方向への軌道。テラス席を越え、左翼スタンドの最前列に吸い込まれた。