巨人が「魔の木曜日」に沈んだ。首位阪神に2連勝し、2・5ゲーム差と接近して臨んだ3戦目は初回で勢いが止まった。28打席連続無安打で1番に打順変更した糸井に先発大竹寛が中前打を許した。高橋監督が3連戦前に「調子が悪いなら起こさない方がいい」と話していたキーマンの一打に猛虎打線が目覚めた。上本の先制適時二塁打に中井の適時失策。さらにキャンベルの2ランで、4点の十字架は重すぎた。阪神戦3連勝は幻に終わった。

 今季木曜日の試合は0勝6敗と全敗。火曜日にエース菅野を立て6勝2敗と週初めは好発進だ。だが菅野の力量が抜けているだけに同タイプの右腕が続けて投げると相手からはくみしやすい。4月下旬からは菅野、大竹寛、宮国の右本格派が火、水、木曜日を担った。指揮官が「(ローテ順は)まずはコンディションが優先。相性はその次になる」と言うように1度固定したローテを再編するのはリスクも伴う。それでも今週は水曜に左腕吉川光を挟み、中7日で木曜に大竹寛を配したが奏功しなかった。

 首脳陣は3回6失点KOで不振の大竹寛の次回起用について慎重に検討する。高橋監督は3戦目の重要性に「それはどれも同じ」と話すにとどめた。ブラックサーズデーから抜け出せなければ、真の勢いは生まれない。【広重竜太郎】