エース集中投入だ! 巨人菅野智之投手(27)が23日のリーグ再開戦、中日戦(東京ドーム)からフル稼働でオールスターまでに最大4試合に登板する可能性が浮上した。20日、川崎市のジャイアンツ球場で調整。今季はここまで中6日以上を保ってきたが、首位広島との11・5ゲーム差を前半戦のうちに縮めるためにはエースの力は必要不可欠。23日中日戦後は、中6日で30日DeNA戦、順調なら中5日で7月6日広島戦、同12日ヤクルト戦のマウンドに送り込む。

 攻めだるまで反撃を仕掛ける。巨人が絶対エースの菅野の中5日での登板を解禁する。今季開幕前のWBCの影響も考慮し、ここまでは中6日以上の登板間隔を守ってきた。だが、首位広島にこれ以上、離されるわけにはいかない。菅野は「やれることはやって最善を尽くす。取り返すのは簡単なことではないけど、1つ1つの積み重ね。これからが大事だと思う」と、フル稼働で巻き返しの先陣役を務める覚悟を示した。

 エースを張る右腕にとって中5日での登板に不安要素は極めて少ない。昨季は6度の登板で自身は1完封を含む2勝1敗。いずれもイニング完了まで投げきり、防御率2・05と安定感を誇る。チームも4勝1敗1分けと好データが並ぶ。高橋監督も交流戦の終盤で「中5日で投げてもらうケースが出てくる。1試合でも多く投げてもらう意味でもね」と話していた。勝利の確率、期待値が高いエースを積極的にマウンドへと送り込む。

 まずは直近の23日中日戦で幸先よく再スタートを切ることが反撃の絶対条件になる。交流戦の最終登板となった13日ソフトバンク戦は1失点完投で上り調子のまま挑む。「うまく脱力もできたし、内容も悪くなかった」と好感触だけが残っている。ここまでリーグトップタイの7勝をマークしている菅野が破竹の勢いのままぶつかっていく。【為田聡史】