佐倉が終盤の逆転で試合巧者らしさを見せた。

 5回まで海老名のエース、松平康稔(3年)に抑えられ、1-2でリードされていたが、松平が3回に打球を足に当てた影響もあって交代した6回に反撃。1死三塁で藤田修(3年)が左前に同点適時打を放ち、その後は相手守備のミスもあって3点を奪って逆転した。その藤田は3回途中からリリーフして6回まで無安打に抑えるなど、投打で勝利に貢献した。

 松井進監督も「きょうは打って投げての藤田の活躍がなかったら負けていた」と高評価。左腕の藤田は投球については「リリーフの準備はしていましたが、まさかここ(3回2死一、二塁)で、と思って緊張しました。チェンジアップがよく効いていたと思います」と自身でも合格点。

 同点にした打撃については「代打が出ると思ったら、まだ行くぞと言われて、ひじのレガースをつける時間がなくて、インコースが怖かった。正直打てる気がしなかったけど、逆方向(左方向)を意識したのがよかった」とこちらは本人もびっくりの殊勲打だった。