春の王者・近大が春2位の立命大に競り勝ち、開幕戦を制した。3回表、中川智裕内野手(2年=近大付)のソロ本塁打で先制。5回に追いつかれた後の7回、またも中川の左翼へのソロ本塁打で勝ち越した。「ボールが見えていたので」と、人生初の公式戦2発でチームに貢献した。

 同じ遊撃手で、同じ「ともひろ」の同校OB二岡智宏氏(元巨人)にあこがれる中川は「エラーなかったのが一番うれしいです」と2本塁打よりも、無失策を喜んだ。

 8回裏にまたしても追いつかれたが、最後は9回表に2死二塁から、主将・小深田大翔内野手(4年=神戸国際大付)の右前適時打と相手の失策で試合を決めた。接戦をものにし、田中秀昌監督(60)も「こういう勝ち方をすると、チームは乗りますね」。中川も「開幕戦で(本塁打を)打ったのは初めてなんで良かったです」と初戦を制した勢いのまま春秋連覇へ突き進む。