日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)が行っているポスティングシステムの改定交渉について、巨人の老川祥一オーナーが13日、都内で、選手の契約総額に応じて大リーグ球団が日本球団に支払う譲渡金の額が設定される案が出ていることを明らかにした。

 老川オーナーによると、改正協議中の案は2案ある。

 A案 契約金、年俸、出来高の総額の15%

 B案 契約金、年俸、出来高の総額が1億ドル未満なら15%、1億ドル以上(出来高除く)なら2000万ドル(約22億円)に固定する

 ヤンキース田中がメジャー移籍する直前の13年12月に締結した現行制度では、日本球団が2000万ドルを上限に譲渡金を設定していた。日本ハム大谷が今オフに大リーグ挑戦する可能性が出てきたことから、5月には大リーグ側から改正協議の申し入れがあった。

 大リーグでは昨年12月に成立した新労使協定で、25歳未満でドラフト対象外の外国人選手との契約上限は575万ドル(約6億3250万円)となり、23歳の大谷は今オフの移籍で大型契約を結ぶことはできない。譲渡金を契約総額の15%とすると極端に少なくなるため、25歳未満の選手を対象にした措置を別に検討しているとみられる。