中日は21日、森野将彦内野手(39)が今季限りで現役引退すると発表した。ナゴヤドーム最終戦の24日の広島戦で出場選手登録され、ファンに最後の雄姿を披露する。24日の試合後に会見を開く。

 森野は「発表の通りです。引退を決めました。最後の1打席と分かって打席に立てるのは幸せなこと。それを感じながら迎えたい」と笑顔で話した。

 現在2軍にいる背番号7はこの日、ウエスタン・リーグ阪神戦(ナゴヤ)で5回に代打で登場。藤浪の151キロの直球に空振り三振した。引退発表を知るファンから大歓声を浴びると、ヘルメットを取って笑顔で応えた。1軍遠征帰りの先輩、荒木らも打席を見守った。

 横浜市出身。東海大相模で2年春に甲子園出場。96年ドラフト2位で遊撃手として中日入団。1年目に1軍デビューし、本塁打を放つなど脚光を浴びた。9年目の05年からレギュラー格に。広角に打ち分ける打撃センスに長打力、勝負強さも持ち合わせた。打撃タイトルは獲得できなかったが、09年に23本塁打、109打点、10年には179安打で3割2分7厘。内外野を守れる守備力もあり、落合博満監督のもと、4度の優勝と1度の日本一に主力として貢献。主に三塁手として、黄金時代を支えた。

 今季はチームの野手では1学年上の荒木に次ぐ21年目。2度にわたる右太もも裏の肉離れで、21試合出場にとどまっている。前日20日の2軍戦で試合復帰していた。

 21日時点の通算成績は1800試合、1581安打、打率2割7分7厘、165本塁打、782打点。10年に三塁でベストナイン。14年に一塁でゴールデングラブ賞。