楽天茂木栄五郎内野手(23)が、天敵退治の先鋒(せんぽう)になる。明日14日、西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(メットライフドーム)が開幕し、西武の先発は今季楽天に8戦8勝の菊池。12日、Koboパーク宮城で練習を行ったリードオフマンは「今までやられた分をやり返したい」と、「雄星撃ち」に闘志を高めた。

 菊池との今季対戦成績は12打席で10打数無安打と封じ込まれた。それでも「短期決戦なんで何が起こるか分からない」と、1回表の先頭打者になる茂木は力を込めた。「1打席目に集中」とも言い、最初の打席で安打が飛び出せば波に乗るタイプ。10日のロッテ戦は初回に三塁打で口火を切り、4打数4安打の固め打ち。2割9分6厘として、2年連続でチーム最高打率の成績を残した。

 梨田監督は「多分、そうなる」と1番茂木、2番藤田の打順で挑む構え。レギュラーシーズン終盤に藤田を2番に起用。CS突破を見据え、切り込み隊長の出塁後に藤田が犠打やスクイズなどを成功させた。菊池攻略に同監督は「いろいろなことをやっていかないといけない。まず先取点を取ること」と話し、茂木が鍵を握る1人といえる。

 菊池との対戦映像を見る時も見ない時もあるが「今回は短期決戦。どこをやられているのか、消していきたい」と対策を練る。今季17アーチと、球団生え抜き選手として初の2桁本塁打も記録した。躍進の2年目。CSでも勝利に貢献する。【久野朗】