阪神が勝てばファイナル進出が決まる一戦はCS史上に残る雨中でのロングゲームになった。

 午前中から雨が降ってグラウンド整備に時間を要したため、1時間3分遅れの午後3時3分にプレーボール。試合中は1度もやまず、内野はまるで沼のように水浸しになった。ゴロは水たまりで失速し、外野に飛べば水しぶきを上げる。プレーに支障が出る状態での強行開催になった。セ・リーグの杵渕和秀統括は「できるだけCSなので、やろうというのが基本。やったからには、9回が基本。次のステージに進むか、かかっている。レギュラーシーズンの中止と意味合いが違ってくる。(午後)5時くらいまで(雨は)小康状態。いけると判断しました。両チーム、ファンにとって、大変なところでやっていただいた」と説明。試合終了まで4時間35分を要した。

 16日も悪天候が予想されており、この日を含む2試合が中止になれば、14日に先勝していた阪神が自動的にファイナル進出を決める状況だった。16日の第3戦で雌雄を決するが、またも荒天の予報。グラウンド整備を行う阪神園芸の金沢健児氏は「(16日は)天気次第。雨が上がらないことにはできない。雨が上がれば、それなりの状態にできる。予報は良くないし、何とも言えない」と渋い表情だった。この日は整備に奔走。攻守交代のたびにマウンドや打席付近に速乾性の土を加え、内野の水たまりに砂がまかれた。