右足首骨折からの復活を目指す広島鈴木誠也外野手(23)が5日、広島・廿日市の大野練習場で心境を激白した。横浜スタジアムの外野フェンスに激突して骨折してから約2カ月半。順調にシーズンを消化していれば「人として終わっていた。恐ろしい方向に向かっていたと思う」と笑った。

 22歳の若さで4番に座り、重圧にも耐えて結果も残した。テングになっていたわけではない。だが「感情的になったり、ダメと分かっていても抑えられなかったり。気持ちの状態が悪かった」と振り返った。「僕はケガをしないと分からなかった。人生は、なるようになってる。肉離れとかでもダメ。入院して、手術しないと分からなかった。だからナイス、ケガです」とさわやかに言った。

 精神面だけではない。すでに11月上旬から打撃練習を再開。今季打率3割をマークした打撃面でも「いい感覚。完全に違ったものになると思う」。今季は引っ張る打球が多かったが「センターに強い打球を打てるように。全体的にパワーアップしたい。(プレー)スタイルも変わるかもしれない」と予告。離脱する際に「最強になって戻ってきます」と語っていた。肉体的にも人間的にも大きくなって鈴木が帰ってくる。【池本泰尚】