楽天オコエ瑠偉外野手(20)が、日本ハムからドラフト1位指名を受けた早実・清宮幸太郎内野手(18)に「珍指令」だ。2学年離れているものの、高校時代はU18ワールドカップのチームメート。20年東京五輪でも、ともに中心選手に成長することが期待される2人。オコエは清宮との五輪出場を希望しつつ「まずは五厘にしてから五輪」とオコエ節全開のダジャレで共闘を誓った。

 オコエは、ニヤリと笑った。清宮のことについて問われると「待ってました。それ、聞かれると思っていたので」と得意げだった。高校日本代表ではチームメートで、普段から連絡を取り合う仲。近い将来、侍トップチームでもタッグを組むことも夢見ている。だが、条件があるという。

 オコエ 東京五輪? まあ、でもその前に五厘にしてから、五輪ですよね。

 先輩のチェックは厳しい。自身は西武とのCSファーストステージの初戦に、五厘刈りで登場した。「初めてのポストシーズンでしたし、気合ですね」とドレッドヘアから一新した。後輩にもそうした思いを持って、侍ジャパンで戦いたいという考えがある。単なるオコエギャグではない。

 そんな真剣? モードもすぐに一転した。7球団が1位指名した後輩について「ジャニーズ級の人気出るんじゃないですか? グッズとかもすごく売れそう。ファンとかもすごい人数でしょうね。でも人気とかでは、負けたくないですね」とライバル意識を前面に出し「あいつは、鈍足ですから」と笑いながら“口撃”した。

 まずは、目の前の戦いで自身のレベルアップを図る。今月中旬からは「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が始まる。「同じ代表でも高校の時と違うものだと思っている。トップチームは全く別物。自分の力はまだまだ。足りないことを吸収して大きくなりたい」。20年はオコエ&幸太郎の五厘コンビで、五輪金メダルを掲げたい。そんな未来予想図のために、世界の場でしのぎを削る。【栗田尚樹】