日本野球機構(NPB)は5日、都内で仕事始めを行った。斉藤惇コミッショナー(78)は年頭のあいさつで「思い切って新しいチャレンジをしよう。恐れることはない」と職員に伝えたことを明かした。

 昨年11月に就任したばかりの斉藤コミッショナーは「ノンプロ(アマチュアの意)とプロの間の問題。野球は非常に厳しく固まっている」と現状を分析し、解決すべき課題に挙げた。社会人の富士通と学生の日大が対戦した、アメリカンフットボールのライスボウルを「エキサイトしている」と成功例に挙げながら、野球でもプロとアマチュアの交流を進めたい意向を示した。

 また「野球は小学校、幼稚園、親の(経済的)負担が他のスポーツに比べて重い」とし、「なんとかノンプロ(アマチュアの意)を支援したい。共有資金みたいなものをつくって」という構想も披露した。

 斉藤コミッショナーは野村証券副社長、産業再生機構社長、東京証券取引所社長などを歴任しており、野球界を経済的な側面で発展させることが期待されている。