オリックス宮内義彦オーナー(82)が10日、去就が注目されるイチロー外野手(44=マーリンズFA)の意外な? 変化を明かした。雨が降るキャンプ地の宮崎・清武総合運動公園を視察。ブルペンなどを精力的にチェックし、所属未定のイチローについて初めて公の場で口を開いた。

 「いろいろと話は入るんだけど。私から何か言える立場ではないしね」と不敵な笑み。昨年末に親しい知人を交えて会食をしたと明かし「驚くべきことにお酒をちょっと飲むようになった。ワイン? そうそう。僕から見た変化はそれくらい」と笑った。1年でも長くメジャーで頑張ってほしいか? という問いには「う~ん」と4秒間うなると「コメントはやめておこう」。ニッコリ笑って会見を切り上げた。

 オリックスはイチローが日本球界への復帰を希望した場合、受け入れる方針を固めている。このオフもイチローは球団施設のある神戸でトレーニングを重ねるなど、関係は継続中だ。積極的にラブコールを送れないのは、敏感な時期を迎えているイチローに配慮したものと推察できる。言葉にはしなかったが、宮内オーナーの愛情は十分に伝わってきた。【桝井聡】