【スコッツデール(米アリゾナ州)10日(日本時間11日)=木下大輔、中島宙恵】日本ハムのドラフト1位清宮幸太郎内野手(18=早実)が、一塁守備で実戦デビューした。韓国KTとの練習試合の6回。「ファーストベースマン。コウタロウ・キヨミヤ」。選手交代を告げるコールが響いた。「心の準備は出来ていた。緊張はあまりなかったです」。弾むような足取りで守備に就いた。

 守備機会はなし。7回、2者連続でゴロをさばいた遊撃手からの送球を受け、2刺殺を記録した。「守備だけですけど出させていただいて、ベンチにいながら雰囲気や流れをつかめた。すごく良い1日だった」。栗山監督も「もっと、あれ(ダメ)かなと思ったけど全然。野球の流れにすぐ入れるし、持っているものがいい」とひと安心だ。

 試合前に、右手親指打撲の影響で禁じられていた打撃練習を12日ぶりに再開した。キャンプインから10日目で初の素振りは30スイング。さらにティー打撃で20球を打ち「やっとだなって…」とにっこり。緒方野手総合コーチは「バットの角度や軌道が、すごくいい」と興奮気味だった。

 高校時代からのライバルのロッテ安田が紅白戦の4番で2安打を放ったと伝え聞き「さすがっす。自分も早く打てたら」と言いながらも焦る様子はない。今後は練習の強度を上げて、17日からの沖縄2次キャンプで実戦の打席に臨む計画だ。「今日は1歩前進だった。ゆっくり1歩ずつやれれば」。マイペースでわが道を行く。