V2へ、盗塁数アップがノルマだ。ソフトバンク村松有人外野守備走塁コーチ(45)が12日、柳田、今宮、上林、明石の4人で今季「100盗塁」のノルマを厳命した。「昨年の盗塁数が目標より少なかったし、今年は柳田ら4人で100盗塁はしてもらいたい」と数値を設定。「特に柳田は30盗塁は最低ノルマ。40盗塁を目指してもらいたい」と、トリプルスリー経験のある柳田をけん引役に指名。野手陣の走塁練習でもスタートの切り方など、目を光らせた。

 昨年、チームは94勝を挙げ圧倒的な強さで2年ぶりにリーグ制覇し、日本一に上り詰めた。しかし、100盗塁以上の目標を掲げた盗塁に関してはリーグ4位の73盗塁に終わった。129盗塁で1位となった西武には50盗塁以上も水をあけられてしまった。チームトップも今宮の15盗塁では物足りなさは否めなかった。「(シーズンを通してチームで)もっと走ることができたと思うし、昨年は柳田の自打球の影響などもあったから」。村松コーチは今季の大幅な積み上げに期待を寄せた。

 走塁の意識はチームにすり込んでいる。昨年からワンバウンドの投球に対しての次塁への積極走塁はキャンプから徹底した。

 もちろん、期待感だけではない。今キャンプでも次クールには捕手を置いてのスチール練習をメニューに組み込んだ。「スチール練習もしっかりやらせますよ」(村松コーチ)。投打ともに12球団NO・1の戦力と言われるホークスだが、さらに「走力」に磨きがかかれば、目標のリーグ連覇への視界は大きく広がる。【佐竹英治】