復活ロードは平坦ではない。2軍降格中の阪神ロサリオが、ウエスタン・リーグ広島戦(由宇)に4番一塁で出場したが4打数無安打。課題の変化球に苦戦した。

 2回先頭の第1打席は、2軍調整中のエース野村の外寄りの直球に手が出ず見逃し三振。4回の第2打席は外角スライダーを引っ掛けて遊ゴロに倒れた。好機では余計に力が入り、6回2死満塁は内角直球に詰まらされて三ゴロ。8回1死一、二塁は左腕中村恭の外角変化球に投ゴロ併殺に倒れ、練習中に見せていた明るい表情は曇った。

 矢野2軍監督は「走者がいない時は(打撃を)修正しようとしてボールを見ている感じはあるけど、チャンスになると打ちたい気持ちが先行する。そこは1軍にいた時と変わっていない」と厳しく指摘。浜中打撃コーチは「(野村は)内も外も突いてきた。両方に反応してるから相手の思うつぼ」と、一線級ならではの投球術への対応はまだまだと分析した。志願して実戦復帰した10日のオリックス戦ではタイムリーも放ったが、1軍レベルが相手になると課題克服は容易ではなさそう。試練の日々が続く。【吉見元太】