オリックス新任の中嶋聡2軍監督(49)が、秋季練習中の大阪・舞洲で、山崎福再生に着手した。

山崎福は今季、1軍で7試合に登板し0勝1敗も、先発した6月21日の交流戦・阪神戦(甲子園)で5回まで無安打無得点。首脳陣も驚く好投を見せた。「そういう試合もありますが、いい投球を続けることができない。そのもどかしさがありました」と本人も悩んでいた。

今季まで日本ハムのバッテリー兼作戦コーチだった中嶋2軍監督は、相手側からの視点も含めて「いいものを持っている」と、14年ドラフト1位左腕に注目。再生に乗り出した。

全体の練習に目を配りつつ、山崎福の練習メニューには密着。午前中のトレーニングはマンツーマンで指導し、ブルペンでの投球を見守ったあとはキャッチボールの相手も務める。中嶋2軍監督との話し合いで、安定した投球フォームの必要性を再認識した山崎福は「体の使い方など監督に教えていただいたことが1つ1つはまって、ボールにもしっかり表れている。来春のキャンプでしっかりアピールできるようにします」と意気込む。

中嶋2軍監督は日本ハム時代の15年に現役を引退後、16年から2年間、パドレスで指導者としての研修を積んだ。数多くのマイナーリーガーを相手に、1人1人の才能を伸ばす最善の方法をフロント、首脳陣が一体となって模索する姿を目の当たりにした。一つの才能も無駄にしない育成方針を貫く現場を知るだけに、。まずは先発候補左腕の才能を目覚めさせる。「いいアドバイスができればいいですね」と、一挙手一投足を見守る。