中日与田剛監督(53)が初カミナリを落とした。

沖縄キャンプ最後の対外試合(沖セル)は、サヨナラ失策で巨人に敗戦。同点で迎えた9回裏。この回から登板した佐藤が、2つの四球と左前打を許して無死満塁。続く巨人小林を三塁へのゴロに仕留めたが、主将の高橋が痛恨エラーで試合は終わった。冷静に振る舞いながらも、後味の悪い内容に、同監督は厳しい言葉を並べた。

「まだまだ足りないところがたくさんある。本腰を入れて危機感を持たないといけない。このままではとても優勝なんかできない」

キャンプは27日に打ち上げる。NPBとの試合は1勝4敗で、24日のオープン戦で4-2で阪神に勝ったのが唯一の白星。6年連続Bクラスからの再建を託されながら、なかなかチーム力が上がらない現状に、与田監督から、思わずため息が漏れた。

痛恨失策の高橋だったが、打撃ではチーム唯一の複数安打で、7回には打者一巡となる5得点の口火を切る左前打を放った。それでも、さすがに元気はなく「あそこは、エラーをしてはいけない場面。練習をして、もうやらないようにします」と反省しきりだった。

昨季6勝の松坂が右肩違和感で離脱。ドラフト1位根尾、2位梅津は2軍調整中で、新戦力も大きく期待できる状況にない。6人を登板させた投手陣は、丸を3球三振に仕留めるなど1イニング無失点のロドリゲス以外はチグハグ。与田監督は「こういう緊張感の中で結果を出さないといけない」。3月29日の開幕DeNA戦(横浜)まで1カ月。残された時間で、課題を埋めるしかない。【益子浩一】