ソフトバンク王貞治球団会長(78)が22日、現役引退を発表したマリナーズのイチロー外野手(45)について語った。

2人はダイエー(現ソフトバンク)監督、オリックス選手として相対し、06年の第1回WBCでは監督と選手として世界一を勝ち取った間柄。「来るべき日が来ちゃったのかな、という。誰もがスタートがあれば終わりがある。彼の場合はもっと先だろうと思っていただけに、残念だね」と話した。

王球団会長は20日のマリナーズ開幕戦を東京ドームで見届けた。21日深夜の会見は、福岡でテレビで見守った。「あれだけの選手が引退するにあたって、話す言葉を見逃したくなかった」。中でもイチローの苦悩について感じるところがあったようで「あれだけ日米ですごい成績を出した選手。悩みはなかったのかと思ったら、大変な悩みがあったんだね。普通のレベルの選手では感じるところではない、そこに立った人でしか分からない悩み。だから逆にチャレンジしてこれたのかな」としみじみ話した。