20年春にスタートする北海道ベースボールリーグの設立会見が25日、札幌市内で行われた。一般社団法人北海道ベースボールアカデミー(富良野市拠点)が運営し、出合祐太代表(35)は「地域のニーズ、選手のニーズがマッチングした今までにない育成リーグを目指したい」と力を込めた。北海道地域活性化プロジェクトとして、準備を進めている。

17年に富良野市で開講し、現在14選手(うち外国籍2人)が活動する同アカデミーを母体に選手を国籍問わず募集し、20年は富良野市と美唄市の2地域2球団でスタート。25年に4地域6球団、30年に6地域8球団が目標だ。石川・金沢市出身のアカデミー生、高松正人さん(16)は「実戦が多くできるのはうれしい」と話す。

選手は3食付きの全寮制で、原則無給ながら家賃や光熱費、遠征費の自己負担はなく、農業や観光業などに従事しながら野球に取り組むことが可能。受け入れる地域は若者の移住促進、人材不足解消などの利点がある。リーグ地域のみ使用可能な地域通貨発行も準備している。

選手の自主性を重んじ監督を置かないチームを予定し、年間70試合を見込んでいる。野球関係者のほか、トレーナー、心理学者、アスリートフードマイスター、ダンスインストラクターら異分野の専門家もプロジェクトを支える。野球好きで出合代表と親交のある、お笑いコンビますだおかだの増田英彦(49)は「大好きな北海道のリーグが、スープカレーやラーメンのように北海道に来る楽しみの1つになれば」と期待していた。

◆選手募集 対象は国籍問わず、16歳以上の男女。セレクションがあり、今年は9~10月に予定。1チーム16~20人。原則無給で、3食付き全寮制。野球用具は無料提供で、外国人選手には日本語教室の開設を予定する。高校生は地元校や通信制に通いながらの活動が可能。地域企業と連携し、セカンドキャリアサポートも行っていく。問い合わせは出合代表電話090・7517・0952、メールはyutadeai@gmail.comまで。