侍ジャパンの稲葉篤紀監督が希少ピースである広島鈴木誠也外野手を要チェックした。広島-ヤクルト戦(マツダスタジアム)を視察。稲葉体制で未招集の大砲の状態を主な目的として確認した。2月初旬のキャンプ視察では別メニュー調整で、同19日のロッテ戦は雨天中止。完調でのプレーを見る機会が巡ってきた。

先制犠飛に、遊撃手を強襲する当たりで二塁打とする快足ぶり。「スピードもあって、力強い打球も打っていた。初回の先制点がほしいところでもしっかり外野フライを打てる。やっぱり3拍子そろった非常に素晴らしい選手だなと感じました」と高評価した。

チームが渇望する右の長距離打者だ。3月のメキシコ戦では若手主体の構成ではあるが、第1戦で9~3番まで左打者が並んでバランスを欠き、苦杯を喫した。そもそも外野陣は柳田、筒香、秋山、吉田正と左が多い。17年WBCの国際経験もあり、盗塁能力も備え、1人で稲葉監督が掲げるスピード+パワーを体現できる鈴木の希少価値は高い。

「今、カープの4番を打っているわけですから。4番を視野に入れながら構想を練っていきたい」。プレミア12、東京五輪に続く黄金マップの中心に鈴木がいる。【広重竜太郎】