阪神矢野燿大監督(50)が劇的ストーリーに男泣きだ。3-3の9回。2死から昨季苦しんだ高山、北條の連打で一、三塁のチャンスを作ると、大腸がんから復活してきた代打原口が、中前打を放ちサヨナラ勝利を収めた。

2点ビハインドの7回には無死一塁から左翼線適時二塁打を放った梅野が、決死の三盗で捕手の悪送球を誘って同点のホームを踏んだ。8回から登板した藤川は志願の2イニングを無失点と最高の働きをしていた。

試合後に報道陣に囲まれた指揮官は「感動しました」と目を潤ませ、「ちょっと待って」と取材を中断。「2アウトから俊が打って、北條がつないで原口が決めるなんて…」と我慢できなかった。