明大が福井工大の守備の乱れに乗じて2点差を追いつき、逆転勝利をおさめた。2点を先制された直後の4回、エラーと四球で1死一、二塁とし、陶山勇軌外野手(2年=常総学院)が右前に適時打。さらに清水頌太内野手(4年=春日部共栄)の犠飛で同点に追いついた。

5回に3安打を集めて3点を奪い逆転に成功すると、6回には2死一、二塁から4番北本一樹内野手(4年=二松学舎大付)が左翼へ試合を決める3ランを放った。

先発伊勢大夢投手(4年=九州学院)は6回を3安打2失点に抑え、先発としての役目は果たした。試合後の善波達也監督(57)は「伊勢は立ち上がりが不安だったが、心配した通りの流れだった。それでも、北本を中心に逆転してくれた。初戦を突破して、次に進めたのはありがたいです。38年ぶりの日本一とずっと言ってきました。明日は森下で行きます」と、初戦の2回戦を突破してほっとしていた。

先発の伊勢は「久しぶりの神宮の先発マウンドでした。4回に先制された時は、やばい、自分のせいで負けると焦り、何を投げても打たれそうでしたが、バックがいいところに守ってくれてました。その後は、周りが見えるようになって、心にも余裕が出てきました」と、汗をぬぐいながら明るく振り返った。