オリックスがステフェン・ロメロ外野手のサヨナラ打で、劇的勝利を飾った。2点ビハインドで迎えた9回の攻撃。先頭の大城が口火となる中前打で出塁し、1死満塁のチャンスをつくった。西野の押し出し四球、吉田正の二ゴロの間に同点の走者が生還。最後はロメロがR・マルティネスの変化球にくらいつき、左前に運んだ。「バットの先だったのですごく手が痛かったけど、なんとかしようと必死だった。自分の前の選手がなんとかしてくれたのでこういう結果につながった」と喜んだ。

7回にも反撃の7号ソロを放ち、チームの粘りを体現した。負ければ、4連敗で借金は今季ワーストを更新する「13」になるところ。4番のバットが危機を救った。ロメロは今季、2度の故障も重なり本調子を欠いたが、交流戦では打率3割4分5厘、4本塁打。打点はトップタイの「11」。一気に調子を上げてきた。得点力不足に苦しむチームにとって、希望の光が差し込む。ヒーローはお立ち台で叫んだ。「アシタモガンバロウ。サイコー!」。14日からは本拠地に阪神を迎える「関西ダービー」。助っ人のバットが猛威を振るう。【古財稜明】