2軍再調整に入った阪神藤浪晋太郎投手(25)は10日ウエスタン・リーグ中日戦(高岡)に先発し、6回を8安打4奪三振3四球4失点で課題を残した。

中盤、右打者内角高めへの抜け球が増加。「いい感じで投げられなかった。いい球もあったけど、再現性という部分でやり切れなかった」と表情は晴れなかった。

3回、9番A・マルティネスへの直球が頭部付近に抜けた。4回にも2番伊藤康にボールが抜けると、中日ファンから怒号が飛んだ。今季1軍初登板となった1日中日戦は5回途中8四死球1失点。フォーム修正の方向性を「大きく変えず」継続して再起を図っているが、制球難克服はまだ道半ばと言わざるを得ない。

最速は153キロどまり。大阪桐蔭の後輩、中日ドラフト1位根尾に2打席連続で初球真っすぐを安打にされた。得点圏に走者を置いた場面では3度、追い込んでからヒットゾーンに運ばれた。5回は犠打処理の一塁送球が乱れ、6回は2死から2四球2安打で2失点。平田2軍監督は「6回、あそこでギアを入れて粘ってほしかったけどね…」と残念がった。

次回登板も2軍戦の見込みとなり、藤浪は「結果を出すしかない。技術練習していくだけです」と強調した。復活へ、懸命な試行錯誤が続く。【佐井陽介】