侍ジャパン稲葉篤紀監督(47)が強行軍で本番会場に足を運んだ。

16日、台北から往復4時間をかけて11月のプレミア12の1次ラウンド台湾戦が行われる台中のインターコンチネンタル球場を視察。現役時代の07年北京五輪予選以来、12年ぶりの地を踏んだ。

ロッカー室やブルペン、さらにトイレものぞいて環境を見た。途中、スコールに見舞われながらマウンドや三塁付近に立ち、状態を確認した。初戦のベネズエラ戦、2戦目のプエルトリコ戦は桃園国際野球場で公式練習もある。だがインターコンチネンタル球場は本番のみ。「1日も経験せずにやるのは厳しい。台中はぶっつけになる」。労を惜しまず、桃園でのラミゴ-中信兄弟戦前に視察を組み込んだ。1次ラウンドでの対戦成績がスーパーラウンドに持ち越される。「いろんなことを含めてアウェー。それが国際大会。1つも負けられない」。勝利の神様はトイレにだけではなく、細部に潜む。(台中=広重竜太郎)