西武の山賊打線が誇る和製トリオが、打者主要タイトルを独占しようとしている。

中村剛也内野手に負けじと、7番での起用が続く山川穂高内野手が9回に38号ソロを放った。「中村さんのすごさに圧倒されている。バッティング技術を見て、本当にすごいと感じている」と刺激を受けながら打席に立っている。打順が変更となった後も数字を伸ばし、本塁打、105打点はリーグトップ。中村との打点王争いは激しさを増している。

5回には森友哉捕手が19号ソロを放ち、自己最多を更新した。「いい感じて打つことができた。本塁打はそんなに意識していない。残り試合も継続してヒットを打てればいい。今まで通りやっていくだけ」と打率3割3分8厘で首位打者を独走。打点も自己最多の85まで伸ばし、自身初の100打点も現実味を帯びてきた。

和製トリオによる100打点到達となれば、ダイハード打線と呼ばれた03年ダイエー(現ソフトバンク)の井口、松中、城島以来16年ぶり3度目の快挙となる。2ゲーム差で首位ソフトバンクとの直接対決を迎える辻監督は「去年、苦しい試合の中でたくましくなった。今度は追う立場。ずっとヤマ場。ケガがないように頑張ってくれることを祈っている」。頼もしい山賊たちを信じてラストスパートを仕掛ける。【栗田成芳】

▼西武は山川が105打点で、西武の100打点コンビは11年の中村116打点と中島100打点、18年の浅村127打点と山川124打点に次いで3度目だ。現在、森も85打点。過去に同一球団の100打点トリオは4度あり、日本人選手3人が100打点は50年松竹と03年ダイエーしかない。同一球団の3人がリーグの打点ランク3位まで独占したケースは79年阪急((1)加藤英104(2)島谷102(3)マルカーノ97)だけ。100打点トリオが誕生し、史上2度目の打点3傑独占なるか。