若き左腕は投球以前の問題を猛省した。阪神高橋遥人投手(23)がプロ最短に並ぶ4回、8安打6失点で無念の降板。一挙5点を失った3回終了後のベンチでは、ベースカバーを怠ったことについて矢野監督から「公開説教」を受けて目を赤くした。

逆転CSをかけた大事な直接対決だった。3位広島に向かっていったが、はね返された。2回、5番会沢の11号ソロ先制を許すと、続く3回に捕まった。2本の単打で1死一、二塁とされると2番菊池涼、3番鈴木に連続適時打を浴びた。さらには会沢の2点打などで大量5失点。打者11人に6安打を集められ、完全に試合の流れを渡してしまった。80球でKOされ、7敗目を喫した。

「打たれる以前に、やることができていなかった」。失意の3回、打ち込まれる中でベースカバーを怠ってしまった。「投げる以前の問題。無責任だった。責任あるプレーや全力でやるとか当たり前のことをやらないと。こういう大事な試合で投げさせてもらって、チームが勢いづいている中で申し訳ないというか情けない」。試合中にもかかわらず、厳しい口調で諭した矢野監督は「(打者が)打ってもベースカバーにいかないとか、チームとしてそれはもう…。しかもこんな大事な試合でというのは、俺は残念だし。それを伝えただけ」と説明。続けて「俺には落胆して行けなかったという、スタート切っていないというのがプロとして恥ずかしい」と厳しい言葉を並べた。期待に応えられなかった2年目左腕にとって結果、内容ともに悔しいマウンドとなった。【奥田隼人】

▽阪神福原投手コーチ(先発高橋遥について)「次、しっかり頑張って欲しい。(3回にベースカバーを怠ったことについては)そういうところをしっかりやらないといけない」