西武内海哲也投手(37)が金田氏への思いを語った。06年の春季キャンプで「カネムラさん」と名前を間違えたが、激怒するどころか、ことある事に気にかけてくれた。

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06年のキャンプに金田さんが来られた時「カネヤン」の印象が強すぎて、名前をど忘れして、他の選手が「カネムラさん」と言った冗談を本気にしてしまった。その後、原監督に「この人を知っているか?」と聞かれ、「カネムラさん」と答えてしまった。原監督が挽回のチャンスをくれて、「何勝したか知ってるか?」と聞いてくれたのに「300何勝…」と踏みにじった。「400勝だ」と言われ、顔面蒼白(そうはく)。でも、金田さんは「分かるわけないよな。いいよ」と笑ってくれた。

あんな大失態したバカヤローを「かわいいやつだ」と言って、キャンプ、シーズン中とお会いする度にアドバイスをくださった。2軍生活が長かった2年前には、わざわざジャイアンツ球場に来てくださって、「とにかく、復活できるように頑張れ」と言ってくれた。僕の中では、小4で亡くしたおじいちゃんと重なるようだった。誘ってくださっていた食事に1回も行けなかったのが心残り。空から見てくれていると思うので、マウンドで恩返ししたいです。