プロ野球ドラフト会議が17日に行われ、静岡大の奥山皓太外野手(4年)は、阪神から育成2位指名。同大から初めてドラフト指名を受けた選手となった。

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静岡大の奥山が新たな歴史を刻んだ。同大からは初の指名となる快挙。この日は午後7時40分過ぎに吉報が届くと、下宿先のアパートから急きょ大学に駆けつけた。ドタバタでの会見後には、野球部のチームメートからも胴上げされた。「自分の名前が呼ばれた時は身が引き締まる思いだった」と、安堵(あんど)の笑みを見せた。

奥山は甲府市出身。高校3年時にはエースとして夏ベスト8に導き、大学3年まで投手だった。だが、慢性的な右ひじの痛みの影響で約1年前に外野手に転向。経験は浅いが、50メートル5秒9の俊足と遠投120メートルの強肩を武器にレギュラーに定着し、今秋のリーグ戦では自身初のベストナインを受賞した。

最終学年となった今年から本格的にプロを目指す決意をしたという。育成枠での指名には「高く評価されているわけではないので、おごらずにやりたい」と表情を引き締めた。

186センチ、93キロと恵まれた体格も武器の1つ。全国的には無名だが、将来性もある。「阪神は伝統のある球団。1日でも早く1軍に上がって、甲子園で活躍したい」と強い決意を口にした。【神谷亮磨】