「プロ野球ドラフト会議　supported　by　リポビタンD」が17日、都内で行われ、4球団が競合した大船渡・佐々木の抽選に外れた日本ハムは、JFE西日本の左腕・河野竜生（21＝鳴門）を1位指名した。

広島・福山市内の同社で会見を行った同投手は、最も印象の強い選手に中田翔を挙げた。社会人NO・1左腕は、1年目の目標に「2ケタ勝利＆新人王」を掲げた。

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徳島、広島で21年間を過ごした河野は、北海道に行ったことがない。「1番は寒い。あと料理がおいしいと聞いています」と苦笑いしたが、球団で最も印象的な選手を問われ即答した。

「中田さん。見た目がすごい。怖そう。迫力あります」。これは一般的イメージ？　で、野球人の本音は別。「一打で試合をひっくり返すイメージ。ものすごく頼りになる打者」。右も左もわからない土地だが、「日本一も経験して、いつも上位にいる」と感じる日本ハムで、中田が引っ張る野手陣をバックに勝利に貢献したい。

ずっとプロを夢見ていた。174センチと小柄ながら、鳴門高1年春の練習試合で135キロをマークし、3年連続で夏の甲子園で先発した。元巨人杉内に憧れ、フォームを参考にした。横浜の今永もすごいと思った。「変化球はたいしたことなくても、昔から球は速い方だった。真っすぐが生命線。だからそれを磨くことにこだわってきました」。スピンの効いたキレの良さ。社会人の3年間で球速は平均140キロ台中盤へ、最速は151キロに伸びた。スライダー、カットボール、ツーシームにチェンジアップ。100キロ台のスローカーブも操る社会人No．1左腕にのし上がった。

社会人野球に兄がいる。3歳上で、同じ鳴門を出て、明大を経て、今は日立製作所でプレーする河野祐斗内野手（24）。「昨晩、LINEで『どこに指名されるの？　』と聞いてきて、そんなのわからんと…。兄もまだプロを諦めてないと思うから、自分が刺激になったらうれしい」。1年目の目標。「新人“賞”を狙いたい。2ケタ勝利を目標に頑張ります」。新人王を言い間違える愛嬌（あいきょう）を見せたが、闘志は満々。ルーキーイヤーから絶対に戦力になるつもりだ。【加藤裕一】