プロ野球ドラフト会議から一夜明けた18日、阪神から育成2位指名された静岡大の奥山皓太外野手(4年)が、同大のグラウンドで約2時間の自主練習を行い、汗を流した。

同大から初の指名選手となり、地元・甲府市の友人や、チームメートなどから祝福の連絡が約100件届いた。昨晩は深夜まで返信作業に追われ「徐々に実感が湧いてきた。全員にお礼の返事をしました」と白い歯を見せた。

教育学部の保健体育科に在籍。既に付属小学校で全3回の教育実習を済ませ、卒業と同時に教員免許を取得する。だが、奥山はプロ入りのみを志望。教員の道は考えていなかった。「進路はドラフト後に考えるつもりでした」と強い覚悟で吉報を待ち、夢をつかんだ。

今後はプロ入りの準備と並行して、卒業論文に取り掛かる。テーマは、スポーツ選手のストレスに関する研究を予定。「どちらも怠らずに頑張ります」と学生らしい一面も見せた。

球界屈指の人気球団で、支配下入りを目指す。「熱狂的な応援が印象的。プロとして、期待に応えたいです」。50メートル5秒9の俊足と、遠投120メートルの強肩が武器。「足と肩を評価していただいた。存分にアピールして、支配下登録をつかみ取りたいです」と力を込めた。【古地真隆】

◆奥山皓太(おくやま・こうた)1997年(平9)9月3日、甲府市生まれ。小3で野球を始め、甲府西高では3年夏にエースとして県8強に貢献。静岡大3年時に外野手へ転向し、同秋からレギュラーの座を獲得した。右投げ右打ち。186センチ、93キロ。血液型A。家族は両親と姉。